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記事: 浴室乾燥機を後付けする費用8〜30万円と工事パターン|設置条件の判断方法

浴室乾燥機を後付けする費用8〜30万円と工事パターン|設置条件の判断方法

浴室に乾燥機能がなく、洗濯物の室内干しや冬場の寒さにお困りではありませんか。浴室乾燥機の後付け費用は8〜30万円程度が相場で、既存の浴室環境や選ぶ機種によって大きく変わります。この記事では、後付けの可否判断から工事パターン別の費用、設置までの具体的な手順まで、データに基づいて分かりやすく解説します。

この記事で分かる3つのポイント

浴室乾燥機の後付けについて、押さえるべき重要なポイントを3つに絞ってお伝えします。

  • 後付け費用は8〜30万円で、浴室の天井タイプと選ぶ機種によって金額が決まること
  • 後付けできる浴室とできない浴室があり、事前の確認が必須であること
  • 工事パターンは4種類あり、それぞれ費用と工事期間が異なること

国土交通省の住宅設備機器の耐用年数に関する調査によれば、浴室乾燥機の平均使用年数は約10年程度とされています。リフォーム業界の実績データや主要メーカーの公式情報に基づき、実用的な情報をお届けします。

浴室乾燥機を後付けできるかの判断基準

浴室乾燥機を後付けする前に、自宅の浴室が対応可能かどうかを確認する必要があります。

天井の種類で決まる後付け方法

天井タイプ

設置可否

特徴

費用相場

システムバス(ユニットバス)

天井に点検口があることが多い

約8〜18万円

在来工法浴室(天井裏あり)

天井裏に空間がある

約10〜25万円

在来工法浴室(天井裏なし)

壁掛け型のみ可能

約12〜30万円

天井高が2.0m未満

×

設置基準を満たさない

設置不可

システムバスは後付けに最も適しており、天井に既存の換気扇がある場合は比較的簡単に交換できます。在来工法の浴室でも、天井裏に十分なスペースがあれば埋め込み型の設置が可能です。

電気容量の確認

浴室乾燥機は電力消費が大きいため、分電盤の空き容量を確認する必要があります。

  • 電気式100Vタイプの場合
    • 必要な電気容量:約1,200〜1,400W
    • 分電盤に20Aのブレーカー追加が必要
    • 空き回路がない場合は分電盤の増設が必要(追加費用約3〜5万円)
    • 電気式200Vタイプの場合
    • 必要な電気容量:約2,000〜2,800W
  • 専用の200V回路が必要
    • 契約アンペア数の確認が必要(30A以上推奨)
    • 200V工事費用が別途約2〜4万円

経済産業省の電気設備技術基準によれば、住宅の電気容量は適切に管理する必要があるとされています。古い住宅の場合、契約アンペア数が不足していることがあるため、電力会社への確認が必要です。

換気ダクトの経路

浴室乾燥機は換気ダクトを通じて外部に湿気を排出します。

確認すべき点

  • 既存の換気扇ダクトの位置と経路
  • ダクトの直径(一般的に100mmまたは150mm)
  • ダクトの長さ(5m以内が望ましい)
  • 外壁までの距離と障害物の有無

ダクトの延長や新設が必要な場合、追加費用が1〜3万円程度発生します。マンションの場合、共用部分を通るダクト工事は管理組合の許可が必要です。

後付け工事パターン別の費用と期間

浴室乾燥機の後付け工事は、既存の設備状況によって4つのパターンに分類されます。

工事パターン

費用相場

工事期間

難易度

適した浴室

換気扇からの交換

約8〜15万円

2〜4時間

システムバス

開口拡大を伴う設置

約12〜20万円

4〜6時間

システムバス

新規開口を伴う設置

約15〜25万円

6〜8時間

在来工法浴室

壁掛け型の設置

約10〜30万円

3〜5時間

天井裏なし浴室

換気扇から浴室乾燥機への交換

既存の換気扇と同じ開口サイズで浴室乾燥機を設置する、最も費用を抑えられる方法です。

  • 工事内容
    • 既存換気扇の撤去
    • 開口部の確認と調整
    • 浴室乾燥機本体の取り付け
    • 電気配線の接続
    • ダクトの接続
    • 動作確認
  • 本体価格:約3〜8万円
  • 工事費用:約2〜5万円
  • 処分費用:約3,000〜5,000円
  • 合計:約8〜15万円

このパターンが適用できるのは、既存の換気扇開口が300mm×300mm以上ある場合です。マックスやパナソニックの標準機種であれば、多くの既存開口に対応できます。

開口拡大を伴う浴室乾燥機の後付け

既存の換気扇開口が小さく、拡大工事が必要な場合のパターンです。

  • 工事内容
    • 既存換気扇の撤去
    • 天井パネルの切断と開口拡大
    • 補強材の設置
    • 防水処理
    • 浴室乾燥機本体の取り付け
    • 電気配線とダクトの接続
  • 本体価格:約3〜8万円
  • 工事費用:約4〜8万円
  • 開口拡大費用:約2〜4万円
  • 合計:約12〜20万円

リフォーム業界の実績データによれば、システムバスの開口拡大工事は比較的容易で、1日で完了することが多いとされています。

新規開口を伴う浴室乾燥機の後付け

換気扇がない場所に新規で浴室乾燥機を設置する場合のパターンです。

  • 工事内容
    • 天井の開口工事
    • 天井裏の補強工事
    • ダクト新設工事
    • 外壁への排気口設置
    • 電気配線工事
    • 浴室乾燥機本体の取り付け
    • 防水処理と仕上げ
  • 本体価格:約3〜8万円
  • 工事費用:約5〜10万円
  • 開口新設費用:約3〜5万円
  • ダクト新設費用:約2〜4万円
  • 合計:約15〜25万円

在来工法の浴室で、既存の換気設備がない場合に必要となります。天井裏のスペースと構造によって工事費用が変動します。

壁掛け型浴室乾燥機の後付け

天井への設置が困難な場合、壁掛け型を選択する方法です。

  • 工事内容
    • 壁への取り付け金具設置
    • 壁補強工事(必要に応じて)
    • ダクト接続工事
    • 電気配線工事
    • 本体取り付け
  • 本体価格:約5〜15万円
  • 工事費用:約3〜8万円
  • 壁補強費用:約2〜5万円(必要時)
  • 合計:約10〜30万円

壁掛け型は天井埋め込み型と比較して本体価格が高めですが、天井裏のスペースが不要なため、古い在来工法浴室でも設置可能です。ノーリツやリンナイのガス式製品に壁掛け型が多く見られます。

3分でわかる後付け診断フロー

以下の質問に答えることで、最適な後付け方法と費用の目安が分かります。

ステップ1:浴室のタイプを確認

  • システムバス(ユニットバス)の場合 →ステップ2へ進む
  • 在来工法(タイル張り)の場合 →ステップ3へ進む

ステップ2:既存の換気扇開口サイズを確認

  • 開口300mm×300mm以上 →電気式100V推奨(費用8〜15万円) →最も一般的で費用を抑えられる
  • 開口250mm×250mm以下 →開口拡大工事が必要(費用12〜20万円) →天井パネルの加工が必要
  • 換気扇なし →新規開口工事が必要(費用15〜25万円) →ダクト新設も含めた大規模工事

ステップ3:天井裏のスペースを確認

  • 天井裏スペース30cm以上ある →埋め込み型が設置可能(費用15〜25万円) →新規開口とダクト工事が必要
  • 天井裏スペース30cm未満または不明 →壁掛け型を推奨(費用10〜30万円) →天井工事が不要で比較的簡単

ステップ4:分電盤の空き容量を確認

  • 20A以上の空き回路あり →電気式100Vに対応可能 →追加の電気工事不要
  • 空き回路なし →分電盤増設が必要(追加費用3〜5万円) →電気工事の追加が必要
  • 契約40A以上 →電気式200Vにも対応可能 →より強力な乾燥機能を選択できる

ステップ5:ガス給湯器の有無を確認

  • ガス給湯器あり+戸建て住宅 →ガス式も選択肢(費用15〜30万円) →乾燥時間を短縮できる
  • ガス給湯器なしまたはマンション →電気式を推奨 →工事が比較的簡単

この診断フローで該当したパターンが、あなたに最適な後付け方法です。複数の業者に見積もりを依頼する際の参考にしてください。

電気式とガス式の浴室乾燥機の選び方

後付けする浴室乾燥機のタイプ選びは、住宅環境と使用目的によって決まります。

比較項目

電気式100V

電気式200V

ガス温水式

初期費用

約8〜15万円

約12〜20万円

約15〜30万円

乾燥時間(2kg)

約2〜3時間

約1.5〜2時間

約45分〜1時間

暖房立ち上がり

約10〜15分

約8〜10分

約3〜5分

ランニングコスト

約50〜70円/回

約50〜70円/回

約30〜50円/回

工事の複雑さ

簡単

専用配線必要

ガス配管必要

適した住宅

マンション

マンション・戸建て

戸建て

メンテナンス

※電気代は1kWhあたり30円、ガス代は1㎥あたり180円で計算した概算値です。

電気式100Vが向いている人

  • マンションやアパートに住んでいる
  • 初期費用を最小限に抑えたい
  • 設置工事を簡単にしたい
  • メンテナンスの手間を減らしたい
  • ガス配管がない、または使いたくない

電気式200Vが向いている人

  • 乾燥時間を短縮したい
  • 浴室が広い(1.25坪以上)
  • 契約アンペア数に余裕がある(40A以上)
  • 専用配線工事の費用を許容できる
  • マンションで管理規約が許可している

ガス式が向いている人

戸建て住宅に住んでいる

  • 最も強力な暖房・乾燥能力が必要
  • 既にガス給湯器を使用している
  • ランニングコストを重視する
  • 初期費用が高くても長期的にお得な方を選びたい

東京ガスの調査データによれば、ガス式は電気式と比較して乾燥時間が約半分になるとされています。ただし、初期費用は電気式より5〜10万円程度高くなります。

浴室乾燥機の後付け工事の流れ

浴室乾燥機の後付けは、以下の手順で進めます。

ステップ1:現地調査と見積もり(1〜2週間前)

業者に連絡し、現地調査を依頼します。多くの業者が無料で対応しています。

調査内容

  • 浴室の天井タイプと寸法測定
  • 既存換気扇の開口サイズ確認
  • 天井裏のスペース確認
  • 分電盤の容量確認
  • ダクト経路の確認
  • 電気配線の状況確認

写真による簡易見積もりに対応している業者もありますが、正確な費用を知るには現地調査が必要です。複数の業者から見積もりを取ることで、適正価格を判断できます。

ステップ2:機種選定と契約

見積もり内容を比較し、機種を選定して契約します。

確認すべき項目

  • 本体価格と工事費用の内訳
  • 追加工事の可能性と費用
  • 工事期間と立ち会いの必要性
  • 保証期間と内容
  • アフターサービスの体制
  • 支払い方法と時期

マンションの場合は、管理組合への届出が必要かどうかも確認してください。工事承認に1〜2週間かかる場合があります。

ステップ3:事前準備(工事前日まで)

工事をスムーズに進めるための準備をします。

準備すること

  • 浴室内の私物をすべて撤去
  • 洗面所や廊下の整理(作業動線確保)
  • マンションの場合は近隣への挨拶
  • 管理組合への工事届出(必要な場合)
  • 駐車スペースの確保(戸建ての場合)

工事当日は浴室を使用できないため、入浴のタイミングを調整してください。朝から工事を開始すれば、夕方には使用可能になることが多いです。

ステップ4:工事実施(当日)

標準的な工事は3〜6時間程度で完了します。

工事の流れ

  1. 養生作業(約15分)
  2. 既存換気扇の撤去(約30〜60分)
  3. 開口部の加工・調整(約30〜90分、必要な場合)
  4. 電気配線工事(約30〜60分)
  5. 本体取り付け(約60〜90分)
  6. ダクト接続(約30分)
  7. 動作確認(約15分)
  8. 清掃と片付け(約15分)

住宅リフォーム推進協議会のデータによれば、標準的な後付け工事の所要時間は約4時間程度とされています。開口拡大や配線工事が必要な場合は、6〜8時間かかることもあります。

ステップ5:動作確認とアフターフォロー

工事完了後、必ず動作確認を行います。

確認項目

  • 換気機能の動作確認
  • 暖房機能の温度確認
  • 乾燥機能の風量確認
  • リモコンの動作確認
  • 異音や振動の有無
  • ダクトからの異臭確認

取扱説明書を受け取り、基本的な操作方法を業者から説明してもらいましょう。不具合があればすぐに連絡し、保証期間内に対応してもらうことが重要です。

住宅タイプ別の後付け事例

築20年のマンション|システムバス

既存の換気扇から電気式100Vタイプへの交換パターンです。

  • 設置条件
    • システムバス1216サイズ(1.2m×1.6m)
    • 既存換気扇の開口:300mm×300mm
    • 天井高:2.1m
    • 分電盤に空き回路あり
  • 選択機種:マックス電気式100V(約4万円)
  • 工事内容:既存換気扇撤去と新規機器取り付け
  • 工事時間:約3時間
  • 総費用:約9万円

このケースでは開口サイズが適合していたため、追加工事なしで設置できました。最も一般的なパターンで、費用を抑えられます。

築30年の戸建て|在来工法浴室

換気扇がない在来工法浴室に電気式200Vタイプを新規設置したパターンです。

  • 設置条件
    • 在来工法タイル張り浴室
    • 既存設備:換気窓のみ
    • 天井裏スペース:約40cm
    • 天井高:2.3m
  • 選択機種:パナソニック電気式200V(約7万円)
  • 工事内容:天井開口新設、ダクト新設、専用配線工事
  • 工事時間:約7時間
  • 総費用:約22万円

天井裏のスペースがあったため埋め込み型を設置できましたが、新規開口とダクト新設が必要で費用が高くなりました。

築15年の戸建て|システムバス

システムバスにガス温水式を後付けしたパターンです。

  • 設置条件
    • システムバス1616サイズ(1.6m×1.6m)
    • 既存換気扇の開口:250mm×250mm(小型)
    • 天井高:2.2m
    • ガス給湯器との連動可能
  • 選択機種:ノーリツガス温水式(約10万円)
  • 工事内容:開口拡大、ガス配管接続、給湯器との連動設定
  • 工事時間:約6時間
  • 総費用:約28万円

開口拡大とガス配管工事が必要でしたが、給湯器と連動することで効率的な暖房・乾燥が可能になりました。冬場の浴室暖房として高い満足度を得られるケースです。

浴室乾燥機の後付けでよくある失敗

実際の後付け工事で起きやすいトラブルと、その対策をお伝えします。

失敗例1:開口サイズの確認不足で追加費用が発生

どんなトラブル 見積もり時に開口サイズを測定せず、工事当日に拡大工事が必要と判明。追加費用3万円を請求された。

回避する方法 事前に開口サイズを測定し、写真を業者に送付して正確な見積もりを取得する。測定方法は本体カバーを外して内側から測る。メジャーと一緒に撮影すると業者が判断しやすい。

失敗例2:電気容量不足でブレーカーが頻繁に落ちる

どんなトラブル 30Aの契約で電気式200Vを設置したところ、IHコンロと同時使用でブレーカーが落ちるようになった。

回避する方法 契約アンペア数を確認し、40A以上ない場合は100Vタイプを選ぶか、契約アンペアを上げる。分電盤の写真を撮影して業者に確認してもらうと安心。

失敗例3:マンション管理規約違反で撤去命令

どんなトラブル 管理組合への届出なしで工事を実施し、後日撤去を命じられた。工事費用9万円が無駄になった。

回避する方法 工事の2〜3週間前に管理組合に届出を提出し、承認を得る。管理規約の工事に関する項目を必ず確認する。管理会社に電話で確認するのが確実。

失敗例4:ダクト経路の問題で排気効率が低下

どんなトラブル ダクトが長すぎて(7m)、乾燥時間が通常の1.5倍かかるようになった。風量が弱く、洗濯物が乾きにくい。

回避する方法 ダクトの長さは5m以内が理想。それ以上の場合は排気ファンの増設を検討する。現地調査時に業者にダクト経路を確認してもらう。

失敗例5:安い業者を選んで施工不良が発生

どんなトラブル 相場より3万円安い業者に依頼したところ、防水処理が不十分で天井裏に水漏れが発生。修理費用5万円がかかった。

回避する方法 複数社から見積もりを取り、極端に安い業者は避ける。施工保証の有無を確認する。口コミサイトやGoogleレビューで評判を確認してから依頼する。

国民生活センターのデータによれば、リフォーム工事に関する相談は年間約1万件程度寄せられているとされています。これらの失敗例を参考に、慎重に業者選びを行ってください。

浴室乾燥機と他の乾燥方法の比較

浴室乾燥機の後付けを検討している方の中には、他の方法も比較したい方がいるでしょう。

比較項目

浴室乾燥機(後付け)

独立型衣類乾燥機

除湿機+サーキュレーター

初期費用

約8〜30万円

約3〜8万円

約2〜5万円

工事の必要性

必要

不要

不要

乾燥時間(2kg)

約1.5〜3時間

約90〜150分

約4〜8時間

電気代(1回)

約50〜70円

約30〜50円

約20〜40円

浴室暖房

×

×

ヒートショック対策

×

×

設置場所

浴室のみ

自由

自由

賃貸住宅

△(許可必要)

カビ・湿気対策

騒音レベル

約45〜55dB

約40〜50dB

約35〜45dB

省スペース性

◎(天井埋め込み)

△(場所取る)

メンテナンス

月1回フィルター清掃

週1回フィルター清掃

週1回タンク排水

浴室乾燥機の後付けが向いている人

  • 持ち家に長期間住む予定がある
  • 冬場の浴室暖房が必要
  • 浴室のカビ・湿気対策を重視
  • 初期費用をかけても長期的な利便性を求める
  • ヒートショック対策をしたい

独立型衣類乾燥機が向いている人

  • 賃貸住宅に住んでいる
  • 初期費用を抑えたい
  • 洗濯の頻度が高く、浴室を占有したくない
  • 設置工事なしですぐに使いたい
  • 浴室以外の場所で洗濯物を乾かしたい

総務省の家計調査によれば、衣類乾燥機の保有率は約30%程度とされています。浴室乾燥機は暖房機能も兼ねるため、冬場のヒートショック対策として重要ですが、洗濯物の乾燥だけが目的であれば、独立型の方が初期費用を抑えられます。

除湿機+サーキュレーターが向いている人

  • 最も低コストで始めたい
  • 乾燥だけでなく除湿全般に使いたい
  • 夏場の除湿と冬場の洗濯物乾燥を兼用したい
  • 賃貸で工事ができない
  • 試しに室内干しを始めてみたい

それぞれの方法にメリット・デメリットがあるため、生活スタイルや予算に合わせて選択してください。

マンションで浴室乾燥機を後付けする注意点

マンションで浴室乾燥機を後付けする場合、特有の注意点があります。

管理規約の確認

多くのマンションでは、専有部分の工事であっても管理組合への届出が必要です。

確認すべき項目

  • 工事届出の必要性と手続き方法
  • 工事可能な時間帯(一般的に9時〜17時)
  • 共用部分への影響の有無
  • 電気容量の制限
  • ダクト経路の制約

国土交通省のマンション管理ガイドラインでも、専有部分の工事について管理組合への事前報告を推奨しています。無断で工事を行うと、トラブルの原因になります。

電気容量の制限

マンションでは、各戸に割り当てられた電気容量に上限がある場合があります。

確認方法

  • 分電盤のアンペア数を確認
  • 管理組合に電気容量の上限を確認
  • 電力会社に契約アンペア数の変更可能性を確認

電気式200Vタイプを設置する場合、契約アンペア数が40A以上あることが望ましいです。30A以下の契約では、他の家電と同時使用した際にブレーカーが落ちる可能性があります。

騒音への配慮

工事中の騒音や、設置後の運転音について配慮が必要です。

配慮すべき点

  • 工事前の上下左右の住民への挨拶
  • 工事業者への静音作業の依頼
  • 深夜・早朝の使用を控える
  • 定期的なメンテナンスで異音を防ぐ

マンションの管理規約で、騒音に関する基準が定められている場合があります。事前に確認しておくことで、トラブルを避けられます。

よくある質問10選

Q1:賃貸住宅でも浴室乾燥機を後付けできますか

賃貸住宅での後付けは、大家さんや管理会社の許可が必要です。無断で工事を行うと原状回復費用を請求される可能性があります。まずは管理会社に相談し、誰が費用を負担するかも明確にしておきましょう。

Q2:浴室乾燥機の後付け工事は何時間かかりますか

標準的な工事で3〜6時間程度です。換気扇からの交換なら2〜4時間、新規開口を伴う工事なら6〜8時間かかります。工事当日は在宅が必要で、浴室は使用できません。

Q3:工事当日に入浴できますか

工事完了後の動作確認が終われば、その日の夜から入浴可能です。朝から工事を開始すれば、夕方には使用できることが多いです。念のため、銭湯などの代替手段も準備しておくとよいでしょう。

Q4:DIYで浴室乾燥機を後付けできますか

浴室乾燥機の設置は電気工事を伴うため、電気工事士の資格が必要です。無資格者が工事を行うと法律違反となり、火災や感電の危険もあります。必ず専門業者に依頼してください。

Q5:古い浴室でも後付けできますか

築年数に関係なく、天井裏のスペースと電気容量があれば後付け可能です。ただし、天井が低い場合や構造上の制約がある場合は、壁掛け型を検討する必要があります。現地調査で判断してもらいましょう。

Q6:浴室乾燥機の後付けに補助金や助成金は使えますか

一部の自治体では、省エネリフォームの補助金制度があります。対象となる機種や条件が定められているため、お住まいの自治体のホームページで確認するか、業者に相談してみましょう。

Q7:保証期間はどのくらいですか

メーカー保証は通常1〜3年です。マックスは10年保証を無料で提供しています。業者独自の施工保証がある場合もあるので確認しましょう。

Q8:後付けした浴室乾燥機のランニングコストはどのくらいですか

電気式で1回あたり約50〜70円、ガス式で約30〜50円程度です。毎日使用すると、月に約1,500〜2,100円程度のランニングコストがかかります。ただし、天候に左右されず洗濯物を乾かせる便利さは大きなメリットです。

Q9:浴室乾燥機の音はうるさいですか

最新機種は静音設計が進んでおり、換気モードで約30〜40dB程度です。これは図書館内の静かさと同程度です。乾燥モードでは約45〜55dB程度で、エアコンの室外機と同程度の音量になります。

Q10:浴室乾燥機は何年使えますか

一般的に10〜15年程度使用できます。定期的なメンテナンスを行うことで寿命を延ばせます。使用頻度や環境によって異なりますが、10年を目安に交換を検討する方が多いです。

最終確認チェックリスト

浴室乾燥機の後付けを決める前に、以下の5項目を確認してください。

  • ✅天井のタイプと天井裏のスペースを確認したか(システムバスか在来工法か)
  • ✅分電盤の空き容量とアンペア数を確認したか(20A以上の空き回路があるか)
  • ✅既存の換気扇の開口サイズを測定したか(300mm×300mm以上が理想)
  • ✅複数の業者から見積もりを取って比較したか(最低3社以上推奨)
  • ✅マンションの場合、管理規約を確認し必要な届出をしたか

これらを確認してから業者に相談することで、スムーズに後付け工事を進められます。特に電気容量と開口サイズの情報があると、見積もりが正確になります。

参考文献・出典

  • 国土交通省 住宅設備機器に関する調査
  • 経済産業省 電気設備技術基準
  • 総務省統計局 家計調査
  • 国土交通省マンション管理ガイドライン
  • 住宅リフォーム推進協議会 リフォーム実績データ
  • 国民生活センター リフォーム工事相談事例
  • マックス株式会社 製品情報・施工ガイド
  • パナソニック株式会社 浴室暖房乾燥機製品データ
  • ノーリツ 温水式浴室乾燥機製品仕様
  • リンナイ株式会社 浴室暖房乾燥機製品情報
  • TOTO株式会社 浴室換気暖房乾燥機製品情報
  • 東京ガス 温水式浴室乾燥機調査データ
  • リショップナビ リフォーム費用相場調査
  • 生活堂 浴室乾燥機設置実績データ
  • 棟梁ドットコム 浴室設備工事事例
  • ホームプロ リフォーム工事実績データ
  • 三菱電機 浴室乾燥機製品情報
  • 日立グローバルライフソリューションズ 浴室乾燥機製品仕様
  • シャープ プラズマクラスター浴室乾燥機製品情報